ニセ医者の話②
こんにちは。
きむらたえになりたい、ことキムタエです。
ニセ医者の話①の続きです。
思っていたより、書き出すととても長い話になってきました・・・
さて、Yさんから病院名を聞いた私。
そして、後日聞いた病院のホームページを確認すると、
言っていた診療科がない。
さらにホームページ上どの診療科にも
Yさんの名前がない。
衝撃的でした…。
しかし、それでもまだ信じている私。
もとが純粋なんです。
「病院名を聞き間違えたのかもしれない」
近い名前の病院のホームページで、Yさんの名前を探しました。
ネットサーフィンをしまくった結果、
ない。
というか、
名前が近い病院でも、その診療科がない。
そもそも、言っていた診療科が大きな病院にしかない科でした。
同県内でその診療科のある病院というだけで相当絞り込めるくらいでした。
更にネットサーフィンをしまくった結果、
同県内でその診療科がある病院は、病院名がかけ離れている。
=聞き間違えも多分ない。
ということにも辿り着きました。
なお、診療科の聞き間違えの可能性ははじめに却下していました。
あまり聞きなれない診療科だったので、詳しくどのような科か聞いていたのです。しっかりと覚えていた自信がありました。
それでも、医者であることはこれまでの話から間違いないと勝手に思っていた私。
純粋なバカです。
そして、まだ可能性を捨てきれない私は、次の行動に移りました。
病院に患者を装って電話をかけよう。
普通にかけてもいいかもしれないのですが、最近は個人情報に厳しくなってきています。
私の勤めている会社でも、仕事関係の要件の方以外は例えフルネームでご指名されても絶対に取り次ぎません。折り返します。
もし病院から折り返すと言われたら結構面倒だな。
それならしなきゃいいのに・・・と思うところですが、私は バカなりに知恵を絞りました。
「患者ですが、以前かかったことがあるY先生にもう一度みてもらいたいのですが、Y先生はまだいますか?」
これ以上ない完璧な設定だとおもいました。
さらに、私はバカですが、慎重な人間です。
たいした必要もない演技もしました。
困っている、不安そうな声で、
リアリティーをだしつつ患者さんを演じて電話をかけました。
まずはじめに、
「当院に○○科はありません。」
と言われました。
でしょうね。
さらに聞きました。
「もしかしたら、1~2年前だったので記憶があやふやで、別な診療科だったかもしれません。
他の科にY先生という方はいませんか?」
返事は予想通りでした。
「当院にYという医師はいません。」
やっぱりそうきたか・・・。
対応してくれた方が親切な方で、さらに調べてくれました。
「念のため、過去二年間の間に当院にいた医師のリストを確認したのですが、Yという名前の医師はいませんでした。」
因みに、ここまでで私が結構食い下がったためか、
電話対応をしてくれた方は、私に詳しい病状を聞いてきました。
相当私が切羽詰まって不安を抱えていると思ったのだと思います。
声の演技の成果です。
しかしそれも想定の範囲内。
私は電話をかける前にきちんと病状を設定していました。
慎重な人間なんです。
動じることなく用意していた適当な病状をお話ししました。
本当にとても親身に聞いてくれました。
そして、
「当院には○○科はないですが、
○○科ですと、近隣の病院では、××総合病院と□□大学病院にあるので、
そちらに相談してみていただいてはどうでしょうか?」
と親切に提案もしてくれました。
でしょうね。
どちらもネットサーフィンで出てきた病院でした。
「親切にしてくれてありがとうございました。ごめんなさい。」
と心の中であやまりました。
さて、これで、残念ながら
Yさんは、言っていた病院には勤務していない。
という一つの事実が明確になりました。
いくら純粋なバカである私でも、さすがにそれは認めざる負えない。
普通なら、そこでもうかかわるのはやめようと思うと思います。
私の場合、違いました。
では一体何者なんだ?
何が目的なんだ?
という、わきあがる疑問。
<この時の私の中の感情のしめる割合>
・なんなのか知りたい「好奇心」:5割
・アヤシイことに気づかなかった自分が
「恥ずかしい&悔しい」:4割
・何者かわからず「怖い」:1割
怖さはあまり感じてないという、怖さ・・・
そして、「恥ずかしい&悔しい」が4割を占めるというプライドの高さと執着心の強さ・・・
それを更に上回る、どうでもいい好奇心・・・
そこで、純粋なバカである私は仮説を立てました。
≪前提≫Yさんは十分な知識があるので、医師である ☜バカ
【仮設1】医師だが、既婚者で遊び相手をさがしている。
【仮設2】何か事情があって、本当の病院名をふせている。
(ただし、どんな事情かまでは妄想が膨らまず)
ここから色々と調べ始めたのでした。